H&Tとは?

 

ヘアーア ンドトータスとは、英語にて“兎”と“亀”ということである。

そこからH&T即ち、Hare & Tortoise をとったのである

さて周知のように、“兎”と“亀”のかけっこをテーマにして“亀”の怠らない努力の勝利を称賛し、我々が創成期にあたり着実なペースを守り、将来も永遠にこのクラブの繁栄を願うものである。 そもそもこの名称をつけるにあたっての着想は、ラグビーに対する“情熱の灯”を線香花火のごとく灯ではなく、あくまで燃える永遠の聖火として一歩一歩“ラグビー”という一つの主題に取り組んでいる姿を象徴すべきであるという考えから出たものである。  ここに於て、我々はあくまでも“兎”の如く奢らず、猛らずラグビーの本質を踏み違えることなく、“亀”のごとく一歩一歩前進しようではないか。  常にラグビーのプレー中は、このクラブの名称を念頭に置き、後輩諸君の業の練磨を期待するものである。  そしてH&Tを日本に、いや世界に誇ろうではないか。                                  

鵜飼真一郎

                                              

                                        
 

                               

 

創立趣旨

 ラグビーと言うこの素晴らしいスポーツを、一人でも多くの人々に知ってもらおうと、いかなる境遇にある学生でも楽しんでラグビーができる様、関西最初の学生クラブチーム(同好会)として、我がクラブを設立したものである。

(1) 自由と責任の自覚
 ラグビーとは、本来人間の遊戯的本能を満足せしめるものであり、自由に愉快に行われるべきものである。故に我がクラブに於ても、自由という事は生命であり、根幹である。何人にも強制せず各人の自由な意志により何事も運営されなければならない。
 ただし、自由には責任が伴う。ここに言う責任とは誰々に対しての責任ではなくして、ラグビーに対して、又ラガーとしての自分自身に対しての責任である。我々は、この責任を自覚せねばならない。我々は、自由に何事もし得るが故により自覚せねばならない。我がクラブに於て自由と責任は車の車輪の如きものである。

(2) 学業の優先
 我々は学生であり先ず学業を優先する。唯ラグビーのみに時間を取られる事なく、学生として学ぶ徒としてその本分を尽くさねばならない。故に我々は真のアマチュアとして位置せねばならない。しかし学業以外は努めて活動に参加すべきである。

(3) ラグビーの研究 我がクラブの進むべき途
 我クラブはレクレーション的ラグビーを楽しむと言っても、いわゆる遊びではない。ラグビーを楽しむことが刹那的でその場限りのものでとどまってはならない。我々は誠実にラグビーを研究し、その正しい姿をつかみ、同士的結合社会である我がクラブを一歩でも理想社会に近づけようと努力しなければならない。そして自然にラグビースピリットと呼ばれる不文律を体得できる様努力せねばならない。
 我々はラグビーに対し真誠であるが為に、ラグビーを通して自主的に自己を鍛練し、互いに練磨し合わねばならない。

 我々は常に十年後、二十年後、百年後の理想に向って進まねばならない。現在我々が当面し、又将来後輩が味わうであろう艱難は我々の理想がかなえられた時の我がクラブの頭上に輝く栄光に較ぶれば、取るに足りないものである事を認識して、我々はあらゆる苦しみから逃避する事なく、たゆまず前進しなければならない。